UMの雑記帳

勉強日記とロールズとか政治学とか

2023年の総括

超久しぶりの更新になりました。2024年からは日記(週1、2回)的な使い方もして更新ふやしていきます。ロールズ研究史も80年代になるべく早く入りたいし、いくつかざっと書いたトピックあるのでだしていきます。

 

2023年 勉強研究関係のふりかえり

①『政治的リベラリズム』の再読

日本語訳でたのを機にロールズ研究者有志ではじめた政治的リベラリズム読書会(2022.3~)では10章まで読みいつえりました。1年ぐらいで終わるつもりが、2年ちかく。次回で38回目(たぶん)&何回かメンバーの構想、草稿検討会など。

のこり第8、9章と読んで最後に第7章。できるだけ年度内には読み終わりたいですね。個人的には仕切りなおして続ける予定ですが、このあとはロールズのほかのテクスト(卒業論文や論文集成のいくつか)か、この2年ぐらいにでた研究書を読むとかする予定です。

この間、だいたい50年の文献、資料の整理、読みなおしもできたので、とくに専門家ではない読者を念頭においた、各章・論点ごとの日本語文献リストをリサーチマップで公開していく予定です。読書ノートとかはこちらでも少し。

 

②ケア・ジェンダーリベラリズム

PTCD(ケアと障碍の政治理論)勉強会と称した勉強会では前年にひきつづき若い方に教えていただきながらいろいろ文献を読んできました。 

2024年はまずケア、障碍、福祉国家などを政治理論・リベラリズムの観点から包括的に検討した研究書を読み進めます。

他分野学会で報告機会をいただいた2年前から細々といろいろ読んできましたが、ケア、ジェンダーをめぐる、この10年、とくにこの3年ぐらいのリベラリズムの革新はものすごいものがあり、いまだ日本語圏ではとくに十分に認識されていないので、2024年は研究論文として出せるようがんばりたいと思います。また、一緒に読んでる若い方の研究の応援となるよう頑張って勉強していきたいです。

 

③ 依頼論文関係

来年度の後半にでる予定の論文集(水準たかめの一般読者むけ)に寄稿予定です。私のはともかく、ほかの方の論文は現在のデモクラシー、リベラリズムを考えるための最先端の研究動向の一端を日本語で読める文献となるはずなので、でたら買ったりリクエストをしてくださいね。

 

2023年の1冊はDanielle Allen, Justice by Means of Democracy, The University of Chicago Press.

個人的にはロールズ以後のリベラリズムとデモクラシーを理論的哲学的に、またその実践的含意をもふくめ問いなおしていく姿勢に深く共感しながら読みました。来年もいい本にたくさんであえたらいいですね。

 

追記:来年から数年後何か形にする仕込みとして、正義・不正義と多元性の政治哲学の勉強をはじめます。とりあえずすでにいろいろ収集したジュディス・シュクラーから。

 

それでは皆さまよいお年を。